2006年5月13日 小草平ノ沢 (みろく山の会)
沢入門教室実技T 初めての沢体験




表丹沢県民の森先ゲート(8.00)-二俣(8.21-9.17)-小草平ノ沢出会(9.26)-F1(5m9.31-9.58)
-F2(3段12m10.00-10.26)-F3(5m10.50-11.20)-F4(7m12.25-13.00)-F5(6m13.20)
-登山道(13.40)-堀山の家(13.50)-大倉(15.17)





今日は、「みろく山の会」の沢入門教室の第1回実技山行として、リーダー以下計12名で、小草平ノ沢に行ってきました。

7時半渋沢駅集合。残念ながら雨は止まず、更に強くなりそうな勢い。
でも、どうせ濡れるのだし、初体験である今回の条件が悪ければ次回は更に楽しくなるだろうと言うことで出発します。
二俣までは西山林道経由で行けるのだが、道が荒れているのでタクシーは入ってくれない。
ということで、タクシーで表丹沢県民の森先ゲートまでゆく。

二俣で準備を行い、ミーティング後いよいよ入渓。
最初は真新しい渓流シューズやスパッツを濡らすのが勿体なく流れをよけて歩きますが、そのうちそんなことを気にしている場合ではなくなります。

二俣でミーティング

いざ行かん!

振り返れば新緑





堰堤を越え少し進むと小草平ノ沢の出会に到着。
左を見ると勘七ノ沢のF1が見えています。
右に進むとすぐにF1-5m。
初めて登る滝はいきなり現れました。
滝壺って深いの!?
どこにも手がかり足がかりなんて無いじゃん!!
5mなんて嘘だよ。10m以上あるじゃない!!!
などと思えてしまう私には余裕など無く、するすると登っていったリーダーのロープを信じ、リーダーの登ったあたりに必死にしがみつき何とか登ります。
三点支持なんて頭から消えて、ただ掴まって必死に体を持ち上げるのがやっとでした。

F1-5m
FF1を登る





ようやく乗り越えて今登った滝を眺め、ほっとしたのもつかの間、上流を振り返ればもうF2-3段12mが目の前にどしん!とそびえています。
さて、F2は固定ロープを張って頂けたので、ロープマンを使って登って行きます。
前の人が登る際に苦労しているのを、「あそこに足をかければ楽なのに」などと話しているのに、自分が登るとなるとそのホールドが見つかりません。
すいません。2段目で落ちました。
三点支持の勉強の際に、「体を離せば足元まで見える」といわれて「なるほど!」と思っていたのですが、実際滝を登ると体を離すことが出来ず、ようやく見える腰の高さのホールドを無理矢理使おうとするものだからホールド間の距離が大きくなります。
体が伸びきってしまっているので、一旦足を掛け損なうとフォローのしようがなく、そのまま落ちてしまいまうことになります。
更に、折からの雨と沢の水で、長時間壁に取り付いたままだと指先が冷たくなり、感覚が無くなってきます。
頭の中に自分の行くべきルートを思い描き、壁に取り付いてからも、思い描いたとおりスムーズに体を運んで行くということが出来るようにならなければと痛感しました。

F2-3段12m

F2最上段から下を覗く


イワハタザオが咲いている





さて、F3-5mはゴルジュの突き当たり。滝に手を突っ込まなければ登れません。
レインコートの袖口から入ってくる水を気にしながら登ります。

F3手前の小滝

F3が見えてきた

F3を登る

F3−5m





F4までは小さい滝がいくつも続きます。

沢の案内には「難なく登る」などと書いてあるが、小さいとは言いながら私にとっては全て難物。
でも、滝のスケール感が何となく判ってきます。
最初のF1の際に感じた「只々恐ろしく高い」という恐ろしさから、あるがままの大きさを感じられるようになってきた気がします。
とはいえ、チョックストーンって、結構迫力。自然の力を感じます。

4m小滝

2m小滝

3m小滝

4mCS





さて、この沢の最大の難所のF4です。
初心者の私は、思わず右を巻いてしまいましたが、過半のメンバーは挑戦し無事登り終えます。
メインなのだから、私も頑張れば良かったかなあ。
ここで、昼食休憩。寒いのでそこそこに遡行を再開。

F4−7m

F4が見えてくる

F4を見上げる





さあ、小滝をいくつも超えF5に向かいます。
と思ったのですが、いつの間にかF5を通り過ぎてしまったようです。
傾斜が緩いので意識しなかったようです。
何とか写真には残っているので、まあ、登ったのでしょう・・・

F5−6m





最後の詰めは、急坂を登ります。
雨をたっぷりと含んだ腐葉土は、赤土と混じり滑りやすくなかなかスムーズに登れません。
これは滝よりも体力を使うのでは、などと思いながらようやく登山道に辿り着きました。
結局最後まで雨は止まず、寒さに震える沢初体験となりました。

最後の詰めに向かう

堀山小屋で休憩

大倉尾根を下る





今回の実技山行は、今まで尾根歩きをして見てきた沢と滝を超えるものを1日で全て体験してしまったような気がしました。
素晴らしい滝を間近に見られるだけでなく、触れて体感できるというのは沢登りならではの経験です。
私は、何もかも初めての中で苦労しましたが、それに見合う以上の感動を味わい、参加して本当に良かったと思いました。

これからも更に経験を深め、その楽しさを他の方にも伝えられればと思います。

本日のリーダーで教室の先生である林さん、サブリーダーの大須賀さん、本当にどうもありがとうございました。
まだまだ未熟な私ですが、今後もご指導をよろしくお願い致します。