2007年2月25日 御正体山 (みろく山の会)
ようやくの雪歩き


三輪神社先林道08.50〜9.18仏沢渡る9.20〜9.38休9.41〜10.33休9.39〜11.04アイゼン装着11.12〜11.27峰宮跡11.39〜12.13御正体山12.46〜13.02アイゼンはずす13.07〜13.22前ノ岳(小御正体山)〜13.47中ノ岳13.55〜14.24鉄塔14.30〜14.39奥ノ岳(奥の院)〜14.46石割山分岐〜15.23山伏峠下車道






 今回はみろく山の会で御正体山に行く。この山は標高1681.6mで、丹沢の最高峰である蛭ヶ岳1673mより9mだけ高い。ラッセルが必要なほどの雪を期待して申し込んだのだが、どうやら期待したほどの積雪はないようだ。

 電車を乗り継ぎ富士急の都留市駅で下車。タクシーを使って登山口に向かう。登山口である三輪神社からの林道は積雪が無い。そのままタクシーでどんどん登って行く。終点まで行けそうだったが、私の体重のせいかタクシーのオイルパンを擦る音が何回か聞こえたため途中で諦める。

 ストレッチ後林道を上り始めるが、最近林道を延長した様で真新しいコンクリートと法面がまっすぐ伸びている。以前の地図ではあった登山道が無くなっている。そのままコンクリート路の急坂を登って行くと新たに付け替えた仮登山道に導かれた。

 今回の林道の延長は、仏沢の治山工事ということで、今まで登山道が通っていた沢に堰堤を作るためだった様だ。立派だが無粋なコンクリートの固まりが2箇所ほど構築されていた。

 土建屋として口に糊している私としてはあまり言ってはいけないことだろうが、今までそれなりに安定していた沢に堰堤を作るために、コンクリートの道を造り、堰堤の巾を確保するために両側の樹木を伐採し、沢をわざわざ削って広げ、裸になった法面に崩壊防止のために保護金網を貼り、上流側を掘削して裸にして形状を整えて、それでも早晩埋まってしまう堰堤を作って、どれだけの費用対効果があるのだろうか。

 流域住民の命を守るためという理由を挙げられれば反論のしようもないが、もし、周辺企業者の収入を守るためというのであれば、もう少し他に税金投入の方法があるのではないのかなあと、ぼやきのひとつも言いたくなる様な沢の変貌であった。本気で治水治山を計画実践されている方々には大変申し訳なく思いますが、そんなぼやきも聞いてください。


林道でストレッチ


真新しいコンクリート舗装の道を歩く

治山工事の標識
右手に付け替えられた
仮登山道入口


仮登山道に入る
 話を元に戻して、付け替えられた登山道を進んで行くと仏沢を右岸に渡ります。国土地理院の地図では、仏沢を渡らずにそのまま左岸の尾根を登って行く様になっていますが、昭文社の地図及び道標では右岸の尾根を登って行くことになっており、こちらの方が一般的には正解のようです。

 ここからはずっと急登の連続です。雪はないが凍結しており落ち葉の下の氷に気をつけながら進みます。氷に張り付いた落ち葉や岩が微妙に出っ張っている部分を探しながら登りますが、ふと、沢でナメを歩いている時を思い出し、いろいろな経験がいろいろなときに役立つなあと一人で感心してしまいました。


仏沢を渡る


氷結した登山道は滑る
 積雪がちらほら見受けられるようになり凍結していない部分を探すのが難しくなったところでアイゼンを装着。思い切り足を振り降ろせば疲れるのは判ってるのだが、シャキシャキと気持ちよく音を立てるのが楽しく、思い切り氷を砕きながら歩きます。

 ようやく辿り着いた峰宮跡では、松林を切り開いた額縁の真正面に富士山。どうやったら綺麗なアングルで撮れるかと思案したが、結局ただただパチリ!芸術的才能無いよなあ。





 さて、御正体山山頂に向かいます。とりあえず雪を踏みながら進む場所もあり満足。山頂は一応雪景色でした。一昨年には皇太子殿下もいらっしゃった様です。ここで、大休止。


ようやく雪を踏みしめる


もうすぐ山頂



山頂は雪景色


山頂の三角点


立派な道標

 昼食後、山伏峠に向かいます。雪道は最初だけ。南斜面の尾根は氷結してる場所も少なく、アイゼンをはずします。とたんに滑り易くなり、歩幅を小さくして小刻みに降りて行きます。モミとブナの尾根を過ぎるとカラマツとクマザサの尾根になります。丹沢と違って立派なクマザサがうらやましい。

 奥の院手前の鉄塔のある広場では再び立派な富士山。太陽の位置が変わり、左側に磨かれたアイスバーンが輝いている。あそこで滑ったら1000m滑落だろうなあ。反対側を眺めれば丹沢山塊が一望できる。素晴らしい展望。


モミとブナの林を行く


カラマツとクマザサの道を行く


左肩にアイスバーンを輝かせる富士山

奥の院手間より富士山方面富士山方面を望む





奥の院手間より丹沢方面を望む





丹沢方面



 ようやく山伏峠に到着。ここからタクシーで、富士吉田駅に到着。丁度入線してきた「フジサン特急」を撮影して本日終了。車内でアルコールを入れて気持ち良く帰宅させていただきました。



フジサン特急

 今回リーダーを務めていただいた大友さん、森本さん、どうもありがとうございました。一緒に行ってくださった皆さん、またよろしくお願いいたします。

 御正体山は一度行ってみたいと思っていましたが、アクセスが不便で、交通手段を考えると躊躇していました。今回は、人数が多いのでタクシーを使うことが出来て、お得な山行が出来ました。これが会山行の良いところのひとつですね。

 とはいえ、遠かった。片道3時間半。往復7時間。歩行時間より長いんだもの。おかげさまで普段の睡眠不足を補ってしまったようです。寝過ごしそうになっている私を起こしてくださった皆さんありがとうございました。