2007年6月17日 水無川本谷 みろく山の会
沢集中山行第2日




作治小屋08.18〜08.50(F1)〜08.50(F2)09.00〜09.21(F3)09.55〜09.50(F4)〜10.02(F5)10.10〜10.15書策新道(休)10.18〜10.25(F6)10.35〜10.50(F7)〜11.00(F8下)(大休止)11.30(巻き)〜12.50二俣〜11.52(F9巻き)11.57〜12.00沢装解12.25〜12.45表尾根〜12.51塔ノ岳13.02〜14.35作治小屋







みろく山の会沢集中山行2日目は水無川本谷に参加した。

8時を過ぎて当日組が合流。装備を整え出発。
昨日と同じ道をたどり、源次郎沢への降り口を曲がらず真っ直ぐに本谷に入って行く。
入渓してすぐ小手調べの大岩。どっこいしょと岩を登る。
すぐにF1が見えてくる。滝を少し離れた左側に鎖があり、難無く登る。
F1を登るとすぐ右がセドノ沢の出合。


いよいよ入渓


小手調べの大岩


F1


セドノ沢出合


この跡すぐにF2。ここは、滝のすぐ左の鎖を登る。


F2


F2を登る


F3までに2条3mの滝。右から巨大な岩が覆い被さっている。岩下のテラスをへつる。オーバーハングした部分にはシュリンゲが幾つかぶら下がっている。フリークライミングをしているのだろうか。大岩の河原が続く。小さな2段滝では樋状を突っ張って登る。身体の大きな私はこういうところは得意。

2条3mの滝


大岩が覆い被さる


2段滝を突っ張って登る


暫く行くと2段の滝。奧がF3。
左側に巻き道用の鎖がありそこを登ると良さそうなのだが、登ってから見るとへつり部分の足掛かりがほとんど無い。登ってから往生すること間違いなし。ということで右側に固定ロープをセットしてもらプルージックで登って行く。登ってから左にへつって行くのだが、壁が被ってきている上に湿った苔が滑りやすい。シュリンゲを掴んでそっと移動すれば何とかへつれる。私の番が来て登り左にへつる。右手で黄色いシュリンゲを持って左手でその先のヌンチャクを掴もうとしたがなかなか届かない。思わず固定ロープを握ってしまった途端、体が傾き崖下へ・・・
プルージックが効いているので下まで落ちないが宙づり状態。後から登っている人も当然動けなくなってしまう。私の手は何とか斜面に手掛かりを見つけたが、足はバタバタ。しかし落ち着いて足元を除くと足掛かりはたくさんある。深呼吸して足で立ち込みゆっくりと登り直す。ご心配をお掛けした皆さんには申し訳ないが、本番でのプルージックの実践確認と、皆が通らなかった壁面を堪能させていただきました。

F3

横にへつる部分から落ちた


プルージックで登る




F4は左のスロープ部分をすんなりと通過。


F5は右側にとても立派な鎖がついている。この鎖を掴んで進めば安全に登れる。ところが、ここでも私はドジを踏む。脚で立ち込むことをせず、手で鎖を引っ張り腕力で脚を壁に押しつけようとした。ヘビー級の鎖も私の超ヘビー級な体重にはかなわず、壁面から離れて緊張しそれと共に私の身体も壁から離れ斜めに傾く。これでは上に進めるわけがない。後ずさりして緊結部まで戻り、改めてきちんと脚で立ち込んでから補助的に鎖に”触りながら”登っていった。判ってしまえば簡単なことだが、腕力があるだけに技術を忘れてしまう。大きな反省点。


奥にF5


クサリを掴んで登る


F5直上の滝


F5の上の書策林道との交差点で休憩。少し進むと左側に沖ノ源次郎沢出合。更に進むと右側に木ノ又大日沢出合。木ノ又大日沢出合は本谷よりも広く明るいので間違えないよう注意。


左に沖ノ源次郎沢


右側に木ノ又大日沢


更に進むとF6。大きな二つのチョックストーン。右側の隙間を登る。ひたすら腕力で懸垂の要領。足元にはヒメレンゲのお花畑。


F6は右の隙間を登る


足元にヒメレンゲ


F7までの間も小滝が続く。ちょこちょこ登れて楽しい。F7は左の岩の隙間を登って行く。


小滝が続く


小滝が続く


F7


更に小滝が続く。出来るだけ水流の中を歩くようにして涼しさを楽しむ。更に進むと行き止まりの様相。細く滝が流れている。あれがF8と思ったら金冷シ沢。


小滝


ここは突っ張って登る


奥が金冷シ沢


突き当たりまで登って右90度を眺めると、素晴らしい。岩の隙間から霧の奧に大滝を眺望する。F8だ。暫し見とれる。落石が多いとのことなので、巨大なホールの手前で昼食にする。
直登は出来ない。右側を巻く。以前仲間が落石を脚に当てて負傷したそうだ。急勾配のガレを2班に分け班内で間隔を空けないようにして登る。ガレは逆「く」の字になっている。先発班は下側のガレを登った後中間の草付で待機。次に後続班が登り、中間草付地点まで辿り着くのを確認した後上部ガレをへつる。そうしないと上部ガレからの落石が下の班を直撃し大事故になってしまう。
落石を起こすことなく何とかF8落ち口まで到着。


F8で記念撮影


F8の落ち口まで巻いた


更に登ると二俣に到着。正面でなく、細い右側が正解。


左俣が広いが右俣が正解


暫く行くとF9に到着。富士型に開けた滝は逆層でビレイ無しでは難しいようだ。右側から巻く。落ち口には鎖があったのでこれを支点にして登る人もいるのだろう。上を見上げると大きく開けた源頭部。ここで沢装備を解く。


富士型のF9


源頭部
左手の林の中に入って詰める


開けたガレを歩くのも楽しそうだが危険も伴うので左側の林の中にはいる。かなり急で苦労するが、何とかクリア。表尾根の登山道にひょっこりと出る。少し登って塔ノ岳。バンザイ!!!
後はひたすら下って作治小屋に到着。先に戻ってきていたメンバーと祝杯を挙げた。