2008年1月13日
丹沢山・塔ノ岳
堂平のブナと長尾尾根


この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)
及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平19総使、第184号)


5.55塩水橋6.30〜7.15堂平分岐〜7.42林道終点〜8.15堰堤横断(アイゼン装着)8.20〜8.54天王寺尾根分岐〜9.37丹沢山9.45〜10.08竜ヶ馬場〜10.30日高〜10.45塔ノ岳11.05〜11.38新大日11.40〜11.58(1241m)(アイゼンはずす)12.00〜13.00札掛分岐〜13.35本谷吊り橋〜13.56塩水橋



今日は土曜日に降った雨が山で雪になっているのを期待して高所に行こうと思い、丹沢山を目指すことにした。

大倉から塔ノ岳でも良かったのだが、昨年のクリスマスイブの際に丹沢山には雪があったが塔ノ岳にはなかったということだったので、安全策?として、まずは丹沢山を選択。そうすると、私の体力では大倉から丹沢山往復はきつい。かといって、家庭の事情で一泊というわけにはゆかない。ということで、初めて自家用車アクセスの登山を計画。今まで歩いたことのない塩水川沿いに進み堂平経由で丹沢山に登り、帰りは同じく歩いたことのない長尾尾根を下ることにした。

4時起床。4時半、カーナビをセットしていざ出発。今までバスで眺めていた道程も自分で運転すると又違って見える。林道も友人の運転で入っていたのとは大違いで緊張して進む。塩水橋到着は5時55分。ドアを開けて外に出ると、あれれ・・・まだ降っているぞ。しばらく様子を見るが止む気配はない。仕方なく、レインコートを着込み6時半出発。

歩き始めるとすぐに雨が雪に変わった。塩水川の河原は既に白くなっている。堂平へのショートカット登山道辺りでは既に樹の枝にたっぷり積もっている。

堂平でシカによるウラジロモミの食害防止用ネット取付の作業があったらしいが場所が判らない、というよりモミの木が見つからない。一旦林道に出たと思ったらそこが終点らしい。すぐに脇の登山道にはいる。ここは整備されたヒノキの植林地。アレレとおもっていたら、ようやくブナ林に入る。私はモミとブナを勘違いしていたのかなあ。

堂平沢を渡ったところで登山道がガレていて滑りやすい部分があった。雪の下の落ち葉が凍っている。昨年末に檜洞丸からの下山でしたたか打ったお尻がまだ痛いので、安全策をとり、アイゼンを装着する。これで安心。雪が登山道の気配を薄くする。いっそのこと道を無視して登って行こうとも思ったが、ここは皆さんが一生懸命保護している堂平の森、道を外れて歩くわけには行かない。道を見失う度に雪の濃い部分を探してウロウロする。

なんとか、天王寺尾根からの経路と合流する。今までは先行者はいなかったが、ここから運動靴のような踏跡が続いている。三峰からの経路へ合流する手前で、上から長靴を履いた方が下りてきた。挨拶をしてから踏跡を見ると、さっきから先行していた踏跡と一致した。この方が往復されたのだと納得。三峰方面からの踏跡は無かった。


登山道から
林道を眺める


ブナ林が始まる


神奈川の美林50選


ブナ林を進む

ようやく丹沢山に到着。相変わらず雪が降ったり止んだり。展望は利かない。おにぎりをひとつ、温かいお茶で腹に流し込む。積雪は思ったほど無い。せいぜい1cmというところ。でも、木々には霧氷がつき幻想的。


山名板につららが下がる


赤い実が霧氷に閉じこめられる
(マウスを当てて下さい)


竜ヶ馬場でシカが食事
一息ついて、塔ノ岳に向かう。このころから、対向する登山者とすれ違うようになる。アイゼンを付けている人は半数位。
竜ヶ馬場ではシカが笹に積もった雪を掻き落としながら食事の真っ最中。
日高手前の鞍部では、ブナやツツジの樹に氷の花が咲いている。


復活したブナにも
雪が積もる

 

霧氷の花



霧氷

塔ノ岳に到着すると、数人の登山者が休憩中。
小屋の中は満員のようだ。
ここで残りのおにぎりとお茶で昼食。


塔ノ岳は霧の中


塔ノ岳の如来様


尊仏山荘

昼食後、表尾根を下り始める。よく考えたら表尾根を下るのは初めて。表尾根の一番の魅力は、ヤビツ峠から苦労して辿り着いた三ノ塔から表尾根の全景を眺めた瞬間だとおもっているので、どうしても逆行する気になれなかった。

塔ノ岳直下の鞍部に到達すると微かに陽の光が射してきた。光に照らされた霧氷も素晴らしい。


塔ノ岳直下の霧氷

 
霧氷に包まれた枝が模様を描く

新大日に到着し、左手の長尾尾根にはいる。踏跡は無し。緩やかな下りが延々と続く。とても歩きやすい道だ。これで天気が良かったら眺めを楽しみながら楽しく歩けるものを。今日は足元を確認しながら一歩一歩進む。

1241mのピークでアイゼンを外す。このあとは歩き方を変え、滑らないように気をつけながら進む。右側に林業用モノレールが通っている。この頃話題になってるが、見たのは初めて。作業する人も乗ることができるのかなあ。

途中で下から熊鈴の音。登ってこられる方と挨拶をしてすれ違う。長尾尾根は本当に長い。途中で何度も地図を確認し、分岐点を確認する。1時間半近くかかってようやく札掛との分岐に到着。本谷吊り橋方面に向かう。


モノレールが走る


霧氷を見上げる


長尾尾根を下る

ここからの道は予想外に荒れており、とても人を連れて歩く気にはならない。谷によって経路が削られ、ザレた傾斜をおっかなびっくり渡る。木橋も腐りかかって怖い。うーん、いくらマル危マークをつけても、とりあえず実線道ではないなあ。


道が崩壊し
ザレの中を通過する

ザレている上に
木橋も腐りかかっている


腐りかかった木橋


三角沢ノ頭を
振り返る

何とかクリアし、本谷川に到着。目の前に吊り橋がない。ここから川沿いをかなり下ってようやく吊り橋にご対面。渡ってようやくいつもの林道に辿り着いた。林道を歩きながら周囲の山を見ると見事に雪に染まっている。グラデーションが見事。
塩水橋に到着して着替えをしてから自宅に向かう。若干渋滞もあったが無事帰宅。






     吊り橋を渡る

これで、アプローチが不便な場所へ向かう自信が付きました。
自家用車でのアプローチは、朝早く歩き始められるのも魅力のひとつです。
今回の走行距離は約90km。意外とありましたが、ガソリン代は1500円弱と言うところでしょうか。
高速道路代と駐車場代さえなければ電車+バスよりも安く済みそうです。
唯一の問題点は、下山後の美味しい一杯が楽しめないことでしょうか・・・