2008年4月20日
棒ノ嶺〜岩茸石山
楽しい沢歩きと春の花たち


この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)、
数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平19総使、第184号)

白谷沢登山口0845〜0907藤懸ノ滝〜0918天狗ノ滝〜0929白孔雀ノ滝〜0952林道0957〜1010岩茸石〜1030ゴンジリ峠〜1043棒ノ嶺1105〜1132黒山1137〜1158逆川ノ丸〜1240休1245〜1311岩茸石山1320〜1404惣岳山〜1500休1505〜1545御嶽駅



今回はみろく山の会の会山行で棒ノ嶺から岩茸石山まで歩く。

奥多摩北部は、横浜からアクセスが不便で何となく行きづらい。また、駅から登山口までの交通も不便なところが多い。それだけに豊かな自然が残され、行ってしまえば楽しいところだ。会山行で行けば、駅から登山口までタクシー相乗りで行けるのでとてもリーズナブルなのである。

八王子駅集合で、八高線で東飯能までゆき、タクシーで登山口まで向かう。白谷沢登山口まで6000円。ここで準備運動をしてから入山。


白谷沢登山口で出発準備

白谷沢沿いの登山道は時折沢を横切ったり岩を登ったり。少々スリルも味わえて、ちょっとした沢登り気分。
藤懸ノ滝、天狗ノ滝、白孔雀ノ滝と3つ眺めたが、白孔雀ノ滝だけは正面から見ることができなかった。これを見るためには、鎖場の岩の左横の隙間から沢を少し入って行かなければならないようだ。

沢沿いには、ニリンソウやいろいろなスミレ、ミツバコンロンソウなどが咲いている。

林道近くなるとハシリドコロを沢山見かける。こんなに沢山見たのは初めて。株も花も立派で、ここがまさに生育適地なのだろう。


藤懸ノ滝


このゴルジュを登ると天狗ノ滝


登山道は沢沿いに続く


天狗ノ滝落ち口横にて


白孔雀ノ滝手前のゴルジュ帯を行く


鎖場左のクラックの先に白孔雀ノ滝があるはず


鎖場を登ると白孔雀ノ滝の右に出る


沢を何度も横断する

林道を横断するところで休憩。この先は沢を離れ尾根歩きとなる。スミレたちとともにカタクリも見かけるようになった。しかし、曇り空のなか花弁が反り返っているものはなく寂しい。
途中の岩茸石はただの乾燥した大きな岩。昔は岩茸がいっぱい貼り付いていたのだろうか。

支尾根を登りきってゴンジリ峠を右に主尾根を行けば棒ノ嶺に到着、早めの昼食とする。

眺めは素晴らしいが上空を覆う黒い雲がいやらしい。間もなく雨がぽつりぽつりと降り出したため、早々に切り上げ雨具を付けて尾根を南に向かう。


岩茸石は突然聳える大きな石


棒ノ嶺山頂



棒ノ嶺から奥秩父方面のパノラマ



カシミールにて山座同定

尾根沿いはミツバツツジが見事。霧雨に濡れた花弁は今開いたばかりのように新鮮に輝いて見える。尾根に育つリョウブやミズナラたちの淡い新緑も素晴らしい。

途中の黒山は、何の変哲もないピークだが三等三角点。写真だけ撮って通り過ぎる。

途中でカタクリが開花しているものに出会った。また、イワウチワも見ることができた。


黒山は三等三角点


途中の841mピークには
逆川ノ丸の名前が付いている

辿り着いた岩茸石山も三等三角点。
眺めも良い。今まで歩いてきた棒ノ嶺からの尾根をじっくりと楽しむことが出来た。

ここから惣岳山までも楽しい尾根歩き。ミツバツツジやスミレたちを楽しみながら進んで行く。


岩茸石山も三等三角点


今まで歩いた尾根を振り返る。
中央奥が棒ノ嶺

惣岳山手前には巻き道が付いているが、そちらを行かず惣岳山山頂に向かう。
いきなりの岩場を三点支持を守りながら登って行くと、薄暗い山頂に到着。頂上のお宮は青渭神社。お堂を囲う金網が寂しい。

惣岳山へは岩場を少し登って行く


青渭神社のお堂を囲う金網が寂しい。

ここから御嶽駅までは時折急な下り坂がある。
必死になって急な階段を下っているので、時折目の前に現れる上り坂が恨めしい。

両側に人家がちらほら見えてくるころ、下界がなにやら騒がしい。サイレンをけたたましく鳴らした緊急車両が東から西に多数走って行くようだ。車道が見えるあたりで消防車が走っているのを見ることができた。この騒ぎは火事だったようだ。

ようやく駅前のお寺に到着。ストレッチをして解散。御嶽駅前の酒屋で500MLの発泡酒を車内で飲もうと思って購入したが、電車が来る前に空になってしまった。仕方なく、緊急用ウイスキーを取り出してちびちび舐めたのでした。

今回の山行は、天気予報がはずれて時折雨模様となってしまいましたが、そのおかげで暑さを感じることもなく楽しく歩くことが出来ました。また、あまり期待していなかった花たちも沢山見ることができてとても嬉しかったです。
今回の山行を企画してくださった川口さん、豊島さん、お手伝いをしてくださった小菅さん、楽しい山行をどうもありがとうございました。

岩登りも楽しいですが、私の本来の楽しみである花を楽しむことと、森と眺めを楽しむ尾根歩きも忘れずに楽しんで行きたいと思っています。





ここからは、今回観察した花たち


ニリンソウ


ヤマエンゴサク


コチャルメルソウ


ハシリドコロ


ミツバコンロンソウ


カタクリ


ミツバツツジ


ミツバツツジ


イワウチワ


ナガバノスミレサイシン


エイザンスミレ


アケボノスミレ?


フモトスミレ?


セリバヒエンソウ
(外来種 青梅線御嶽駅近くの線路際にて)

このほかに、タチツボスミレ、マルバスミレ、ミヤマキケマン、ムラサキケマンなどなど。
沢山見ることができて嬉しかった!