2008年8月31日
奥多摩日原川大雲取谷
増水と大雨注意報の為に入渓前撤退


今回の計画は林道でテン泊をし奥多摩の大雲取谷と唐松谷を楽しもうというものだった。

しかし、天気予報は土曜日は雨、日曜日は曇のち雨。
折角の連休をこのために空けたのだからと、とりあえず土曜日の午後に集合、奥多摩の氷川キャンプ場で一泊して、翌日の日曜日の天候に賭けようということになった。

橋本駅に集合し車2台で奥多摩に向かう。到着した氷川キャンプ場でバンガローを借りて宴会の準備。いつもならばタープの下で宴会となるのだが、降り始めた雨の中、堅い屋根と壁のありがたさを知る。二日酔いにならない程度に思いっきり楽しむ。

翌朝。雨は上がっているが、雲は低くどんよりとしている。雲取谷に向かう途中で聞いた天気予報は曇のち雨。大雨注意報が出ている。しかし、雲は切れ、日差しが戻ってきている。どうしよう。行けそうな気もする。しかし、中年の登山者が大雨注意報の中、無理に入渓して遭難したら、皆からいいように叩かれるに違いない。会にも迷惑がかかってしまうことだろう。突入したい気持ちを抑えあきらめることにした。でも名残惜しく入渓点まで歩いてみる。

林道を歩てゆくと渓装を解いている2人組に出会った。話を聞くと、唐松谷に入渓したが、あまりに水量が多く途中であきらめて帰ってきたとのことだった。これで踏ん切りがついた。今日はあきらめよう。

林道をはずれ、登山道を下る。入渓点は、唐松谷と大雲取谷の分岐点。どちらも見事なほどに水量が増えている。無理に入渓しようとしなくて正解だったねと慰め合いながら林道に戻る。


林道の一部が崩れこれ以上車が進めない


ソバナが咲いていた


看板に熊の尻皮の忘れ物がかかっていた


大雲取谷出合に到着


名残惜しそうに大雲取谷を見つめる


大雲取谷は川幅一杯に増水し
水の流れも速そうだ


唐松谷も水流が強い


スギゴケは生き生きしている


倒木の上の苔ときのこ

このまま帰っても寂しいということで、普段寄ろうとは思わない日原鍾乳洞を訪れることにした。

鍾乳洞の駐車場に到着し、対岸を見ると石灰岩の地形そのもので浸食された奇岩がそそり立つ。反対側はつい最近崩れたようなオーバーハングした大壁面。防護柵の前の「近づくな」の標識が不気味。

鍾乳洞の中は年間を通じて摂氏10度前後。半袖では涼しすぎる。地下に広がる大空間は見事。地獄や極楽に模されているのはもっともだ。ただ、修行の場として使われていたため表面が黒くくすんでしまっているのが残念。もっと白く輝くものを想像していた。

対岸の奇岩


道路脇の大岩壁
今にも崩れてきそうだ


鍾乳洞内部
そこここに名前が付けられ札がぶら下がる

鍾乳洞を出てから温泉に立ち寄り、残ったスイカを食う。冷たくて美味しかった。
このあと、鳩ノ巣のそば屋で昼食。のんびりと出発地に戻った。

今回は、折角行ったのに入渓できなくて残念だったが判断は誤っていなかったと思う。
まだまだ時間はある。これからも安全に長く楽しめればいいなと思っている。