2009年7月4日〜5日
槍ヶ岳・涸沢
雪渓に阻まれる


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20090704
上高地バスターミナル0550〜0632明神〜0715徳沢0730〜0815横尾0830〜0913一ノ俣0918〜0948槍沢ロッジ〜1020ババ平1030〜1125(2260m地点)1140〜1215ババ平1250〜1400横尾山荘

20090705
横尾山荘0550〜0640本谷橋〜0814涸沢ヒュッテ0900〜1000本谷橋1010〜1055横尾1110〜1155徳沢1200〜1320上高地バスターミナル



今回は、会社の仲間と槍ヶ岳に行くことにした。
昨年の9月にも行ったのだが、肩の小屋から先が雨のため登れず、穂先を目の前にして涙をのんだ。
リベンジということで夜行バスに乗り上高地に乗り込んだ。



7月4日


天気の方は、梅雨の合間でうまい具合に雨が降らないようだ。
皆はバスでよく眠れなかったようだが、今日中に槍ヶ岳まで行かなければならないので、横尾まではハイピッチで進む。
横尾から傾斜がきつくなり、ゆっくりと登ってゆく。
槍沢ヒュッテからババ平の間で大きな崩壊があり、登山道が無くなっている。崩れた岩と樹木をかき分けながら反対側の登山道を目指す。
この崩壊のためか、ババ平の水場は撤去されており、冷たい水を飲むことはかなわなかった。テント泊予定の方は気をつけた方がよさそう。
この先から雪渓が現れ始める。はじめは珍しがって楽しみながら登っていった。
キックステップや靴のコバをたてるなど、滑らない工夫をしながら登る。
しかし、いつしか一面の雪世界となり、傾斜も急になってきた。
不用意にも、アイゼンもピッケルもストックも持ってきていない。
もし今、足を滑らせたら雪渓の中を滑落し、途中の崩壊した穴に落ちて雪渓の下の水流に飲み込まれてしまう・・・
まだ槍の穂先は見えなかったが、2260m地点であきらめ下山することを皆に告げる。
名残惜しく振り返りながら下り、横尾山荘で泊まることにした。
自炊なので、とりあえず外のベンチで宴会モード。16時から風呂に入る。
そのあと外で夕食の段取りをしようと思ったら雨が降ってきた。
仕方なく軒先で支度をし、売店のテーブルで夕食とした。
そのあとは、皆疲れていたのか談話室で爆睡。寒くて目が覚め、自室に戻って朝までぐっすりだったようだ。


元気に河童橋を出発


明神岳はガスの向こう


槍沢は水量が多い


ババ平手前で登山道が崩壊している


雪渓が溶け始めて穴が開いている


雪渓を越えて進む


この先はずっと雪渓の上を進むことになる・・・
アイゼンなしではちょっと無理

登頂をあきらめがっかりしながら下山開始



7月5日

翌日は、このまま帰るのも悔しいので、涸沢まで行ってみることにする。私も初めてのルートだ。
左に屏風岩を見ながら進む。本当に大きな岩場でびっくり。さすがにこの季節は登っている人を見かけなかった。本谷橋を渡ると左に屏風岩へのルートがあった。いつか行ってみたいものだ。先を進むと涸沢ヒュッテが見えてくる。ヒュッテまでの沢はすべて雪が詰まっている。ただ、勾配は緩いので万が一滑ってもすぐに止めることが出来そうだ。昨日練習した歩き方で、足下に気をつけ登って行く。皆も歩き方に慣れてきたようでスムーズに進んで行く。
漸く辿り着いたヒュッテのテラスで乾杯。山頂は雲がかかり、涸沢岳山頂がちらりと見えた程度だが、それでも迫力満点。ひとしきり景観を楽しんだ後下山。
雪の緩斜面の下りは楽しい。かかとを効かせ小走りに下る。あっという間に雪渓を通り抜け登山道に戻る。その後は、来たルートを戻り、上高地バスターミナルへ。明神から観光客がいっぱい。下界に戻ってきた気分。途中の河童橋では穂高の吊尾根を眺めることが出来た。
その後、松本経由であずさの臨時便に乗り、自宅に帰った。


横尾山荘を出発


屏風岩を見上げる


横尾本谷も雪が詰まっている


涸沢ヒュッテ前の雪渓を登る


涸沢ヒュッテから涸沢岳方面を望む


ヒュッテから360℃の展望動画です


本谷橋まで戻ってきた
向こうに見えるのは常念岳?


本谷橋を渡る


屏風岩に日が当たってきた


河童橋から吊尾根を望む




今回は、事前の調査が不十分で、またしても槍ヶ岳に登ることが出来なかった。
しかし、初めての涸沢で雄大なパノラマを楽しめたので、何とかお許しがいただけたようだ。
次回からは、事前調査をしかっりとして、楽しいハイキングにして行こうと思う。




ここからは今回観察した花たち


ショウキラン


イチヨウラン


テガタチドリ


テガタチドリ


???


ベニバナイチヤクソウ


ユキザサ


ナナカマド


ミヤマカラマツ


ミヤマカラマツ


ラショウモンカズラ


シロバナグンナイフウロ


オオバキスミレ


ミネザクラ


サンカヨウ

ゴゼンタチバナ

マイヅルソウ


エンレイソウ


キヌガサソウ


ムラサキヤシオ


コイワカガミ


コイワカガミ

ミヤマオトギリ


タカネニガナ


アオノツガザクラ?


ヤマクワガタ


オオバミゾホオズキ


オダマキ


サワギク


オドリコソウ


ツマトリソウ


タガソデソウ


ダイコンソウ?

ニシキウツギ?

あと、何でこんなところに園芸種の「わすれな草」が咲いているんだと写真に撮らなかったら「エゾムラサキ」という種名で、市販されている「わすれな草」は、これであることが多いとのこと。
では、わすれな草が咲いていると思っても当たり前か・・・