2010年10月3日
矢平山
沢と尾根を楽しむ



0800梁川駅0815…0840端渕寺…0846一ノ瀬橋…0924手前の二俣…0940二俣…0950休450m付近)0955…1010(P509m)…1035休(670m付近)1045…1110矢平山1135…1140旧大地峠…1155新大地峠…1200林道1210…1305(300m付近)…1400?四方津駅



 本来は西丹沢奥にある水ノ木付近のバリエーションルートを楽しむつもりだった。しかし、先日の豪雨で道路はズタズタにされ、あちこちで崖崩れが発生している。浅瀬のゲートも周囲の家を呑み込んだ崖崩れで消滅した。皆が必死になって復旧作業に当たってる中、遊び気分で山登りに行けるはずがない。
 ということで、場所を変更し、JR中央線梁川駅南にある矢平山を目指すことにした。コースは、やはり普通の登山道というわけではなく、塩瀬沢を途中の二俣まで遡り、そこから矢平山に突き上げる北西尾根を登る。

 当日は午後から雨ということで、ショートコースの矢平山北西尾根を登る。梁川駅を8時半に出発。バリエーションルートの取り付きは、一般登山道のようなコース案内があるわけではないのでなかなか難しい。今日も端渕寺の裏から入って行くのだが、そこまで辿り着くまでの集落の道は折れ曲がり複雑に方向を変える。寺の裏から小径に入り一旦舗装された林道に出た後、遡る塩瀬沢に架かる一ノ瀬橋の奥から沢に下りる。

端渕寺の裏の径を進む


一ノ瀬橋の脇から沢に入る

 水量が少ないと思って沢靴は持ってきていない。しかし、この頃の雨続きのためか水量が多く沢芯を辿って行くことが出来ない。何度か渡渉と巻きを繰り返しながら進んで行くが、滑った岩は滑りやすくあきらめて右岸にある昔の径を辿ることにする。途中の壊れかけた堰堤で左岸に渡るが、その先の径は一部が崩れトラロープを頼りに足元を確認しながら進むことになる途中でジバチの巣があったようで一人が襲われて腕と指先を刺される。

 しばらく行くと小さな二俣が現れる。右俣には水はない。右俣を20m程進むと中間尾根に進む経路があったので進むと、そのまま左俣の沢沿いに導かれる。径はそのまま沢沿いに進むが先にはロープが張ってありなにやら看板がぶら下がっている。尾根の上にはピンクのテープらしきものが見える。そのため道無き尾根を少し登ってみるがその先に踏み跡はなかった。今度は沢沿いの経路を進んでみると、ナンとそこに二俣が現れた。私達は一つ手前の小さな支沢を二俣と勘違いしたのだ。


沢靴を持ってきていないので
へつりと高巻きで進む


尾根に取り付く二俣に到着

 ようやく本来の北西尾根に取り付く。先程までの涼しい沢沿いの歩きから一転し、風がそよとも吹かない急登を汗をかきながら登って行く。浮き石も多い。立ち枯れた木も結構ある。足元手元を慎重に確認しながら登る。急登の苦労はあるがその分高度は稼げる。1時間強で矢平山山頂に到着。昼食とする。


尾根には「恩」の文字の標石
恩賜の森であることが判る


急な尾根を登って行く


矢平山に到着


矢平山の三角点
(三等三角点 寺下村 860.19m)

 ここから四方津駅までは普通の登山道。のんびりと下る。新大地峠から先は林道の工事中。木を伐り、法面を削り、沢を埋め、道路幅を確保するための平場を作って行く。その先には伐採したばかりの裸地。更に先にはこれから伐られようとする雑木林にピンクのテープが巻かれている。エエッ、このきれいな雑木林を伐っちゃうの?もったいない、かわいそう・・・
 人が暮らすため、人が仕事をするため、人の仕事を創るためには必要なのだろうが、あまりにもったいない。道路を造ったことにより生み出される産業の利益より、道路を造るために必要とされる費用の方が絶対多いような気がする。この費用をもっと他の方面に向けられないのかなと真剣に思わせられる光景だった。


のんびりと登山道を下る


里に下りると彼岸花が満開だった


カシワバハグマ


ミゾソバの花はピンクのグラデーションが素晴らしい

 四方津駅に到着したのは14時過ぎ。あまりに早いので、八王子駅で反省会をしてから帰りました。