2009年2月14日〜15日
硫黄岳
ラッセルして道を拓く
![]() 1日目(2月14日) |
![]() クリックすると別画面で1/2500図を表示します 2日目(2月15日) |
||
20090214 夏沢鉱泉1140〜1250オーレン小屋1300〜1445赤岩の頭手前〜1530オーレン小屋1540〜1615夏沢鉱泉 20090215 夏沢鉱泉0650〜0755オーレン小屋0800〜0920赤岩の頭0930〜0955硫黄岳1000〜1045夏沢峠1100〜1140本沢温泉〜1155ミドリ池方面池分岐1220〜1326しらびそ小屋1352〜1505稲子湯 今回はみろく山の会冬山入門教室の第2回として硫黄岳に登る。 普通だと赤岳鉱泉から往復だが、今回は趣向を変えて夏沢鉱泉から登る。 |
|||
20090214 いつものスーパーあずさで茅野駅着。東口に夏沢鉱泉の送迎車が3台待機していた。早速乗り込み出発。舗装道路を走っているうちは良かった。登山道にはいると、路面はアイスバーン。4輪駆動だが滑る。轍の中をまるでプールのウォータースライダーに乗っている様な感じで左右に振られながらタイヤを半ば空転させて登って行く。目の前の谷底に何時突っ込んでしまうかと気が気でない。私は平静を装い廻りの仲間と楽しく話していたが、内心はもうドキドキ。生きた心地がしない。しかし、運転しているオーナーは慣れたもので素早くハンドルを切りながら進んで行く。 途中で、雪上車に乗り換える。雪上車はワゴン車を改造したものと本格的仕様の2台。途中で滑って登れなくなったらもう一台に途中で乗り換えてもらいますとのことだったので、滑りそうもない大型のものにそそくさと乗り込む。ところがこれが大間違い。ワゴンタイプはどんどん進んで行くが、我が方はとってもゆっくり。何しろハンドルがハンドルではなく、キャタピラを片側停止するスイッチだったのだ。つまり、ハンドルを右に切れば右側のキャタが停止し左側だけが回転することにより、結果として右側に回転する。現場で良くあるバックホーと同じだ。したがって、進行方向を変える度にものすごい横ブレに見舞われる。おもしろいがきちんと掴まっていないと身体を車体にぶつけてしまう。オーナーによると、この車は新雪に強いがアイスバーンに弱いとのこと。登れなくなりそうな車はこっちの方だったのだ。案の定、扇滝の先で登れなくなる。無線で先行した雪上車を呼び乗り換えてようやく宿舎にたどり着いた。 |
|||
![]() 雪上車その1 雪には強いがアイスバーンにはちょっと・・・ |
![]() 雪上車その2 意外とパワフル 方向転換もスムーズ |
||
![]() 大型雪上車が登れなくなったので 小型雪上車が戻ってくるまで散策 扇滝の流れは雪の中から突然現れる |
![]() 夏沢鉱泉に到着 |
||
予定外に時間をとられたが、昼食後に予定通り硫黄岳に向かって歩くことにする。オーレン小屋まではいつもの雪道。なだらかで楽しい。一服後、赤岩の頭に向かって進む。途中からトレースが無くなる。一歩進んでは雪に潜る。苦労して作ったステップを体重のある私が壊してしまう。進行速度が途端に落ちてしまう。 赤岩への最後の直登の途中で時間切れ。あきらめて宿舎に戻る。残念! 宿舎に戻ってから、夕食までの間に風呂にはいる。夏沢鉱泉と言う名の通り温度が低いため加温してあるが、硫黄と鉄分の混じったやや茶色がかった湯はとても気持ちが良く、身体の芯まで温まる。 夕食は、しし鍋。おかずもたっぷり。しっかり食べ過ぎた・・・ 夕食後部屋で飲んだお酒は、ほてった身体に染み渡り、酔いが回るのがとても早い。各自配られた湯たんぽの効果もあって、あっと言う間に眠くなり、20時前には寝てしまった様だ。 |
|||
![]() オーレン小屋に到着 |
![]() 夏沢峠の分岐までは 微かにラッセルの跡が残っている |
||
![]() 分岐から赤岩の頭まではひたすらラッセル もがくと首まで潜ってしまう |
![]() 鉱泉の夕食はいっぱいのおかずと温かいしし鍋! |
||
翌日は、5時起床。外の気温は零下3度。先月の北横岳より20度も高い気温だ。6時からの朝食もしっかり満腹になるまで食べ、7時前に出発。 本当は、直接夏沢峠に向かい稲子湯に下る予定だったが、昨日付けたトレースを利用して硫黄岳に挑戦することにする。オーレン小屋から2時間近くかかった道は昨日の努力の成果でしっかり締まっており登りやすい。おかげでずいぶん短い時間でで赤岩の頭に到着した。道標を振り返ってみれば、オーレン小屋への道はトレースが不明瞭のため冬季は下降しないように書いてある。そんなところを登ってきたのだとちょっと誇らしくなる。阿弥陀岳から赤岳、横岳まで綺麗に見えている。 やや風が出てきたのでアウターを着込んでから頂上を目指す。30分ほどで登頂。バンザイ!!! |
|||
![]() 夏沢鉱泉を出発 |
![]() 夏川鉱泉のアイスキャンディー |
||
![]() ここまでは昨日登った |
![]() いよいよ鞍部が近づいてきた 表面は硬く締まっているが気を抜くと踏み抜いて 腹まで潜ってしまう |
||
![]() 硫黄岳山頂が見えてきた |
![]() 山頂から横岳・赤岳・阿弥陀岳を望む |
||
さて、夏沢峠に下る。風が強くなってきた。ジグザグに下る最後尾にいると、前方を歩いている人がアイゼンで砕いた氷の欠片が飛んできて目が開けられない。時折吹く突風で身体が傾く。あとで聞けばこれでもたいしたことはなく、普段ならもっとすごいらしい。一度は味わってみる必要がありそう。 夏沢峠を過ぎれば風道の裏側でノンビリと下る。途中、本沢温泉の露天風呂を見つける。あそこには行ったら気持ちよさそうだが、入浴料600円とはちょっと高すぎる気もする。ミドリ池への分岐で昼食にする。 しらびそ小屋はこぢんまりとして楽しそうな小屋。目の前のミドリ池は暖かさのためか中央で氷が溶けている。正面に見える東天狗岳の白さが輝いている。ここから更に1時間歩いて稲子湯に到着。車に乗って松原湖駅に着いた。途中の酒屋で購入したビールで乾杯。談笑している内にディーゼル車が来た。 途中の野辺山駅はJR線の最高標高の駅。その先の線路の最高標高地点の碑は酔っぱらって取り損ねた。 |
|||
![]() 阿弥陀岳を下る 正面に東西の天狗岳 |
![]() 夏沢峠への下りは岩場もある |
||
![]() 夏沢峠を下ると硫黄岳の 爆裂火口が目の前に見える |
![]() 本沢温泉の露天風呂 更衣室はありません(笑) |
||
![]() 本沢温泉 |
![]() しらびそ小屋 アットホームな雰囲気 |
||
![]() しらびそ小屋から東天狗岳を望む |
![]() 東天狗岳のアップ |
||
![]() 稲子湯に到着 |
![]() 野辺山駅はJR最高標高駅 |
||
今回は、一旦あきらめた硫黄岳登頂を再挑戦させていただいてありがたかった。 連れて行って下さったリーダーの皆さん、ありがとうございました。 次回の雪山は、テント泊の赤岳・阿弥陀岳。 体調を壊さない様にして楽しみたい。 |
|||